保険の解約金は確定申告が必要?
保険を途中解約して受け取る一時金や、満期時に受け取る満期返戻金で得た利益は、原則として一時所得に分類されます。所得金額が一定の金額を超えると確定申告が必要になります。
満期保険金等を一時金で受領した場合には、一時所得になります。 No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき
確定申告が必要になるケース
- 解約返戻金から払込保険料を差し引いた利益が50万円を超える場合
- 会社員の場合は、一時所得とその他の給与所得・退職所得以外の所得の合計額が20万円を超える場合
確定申告ができないケース
一時払養老保険などで、保険期間が5年以内などの一定の要件を満たすものは、受取時に一律20.315%の税金が差し引かれる「源泉分離課税」が適用されます。このタイプの保険はその場で納税が完結しているため、利益の額に関わらず確定申告をすることはできません。
※所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合があります。
受け取り方によって所得区分が変わる
保険の解約金は、契約内容や保険料を負担した人によって所得区分が異なります。
- 自分で保険料を支払っていた保険の解約返戻金は、原則として一時所得です。
- 自分が保険料を支払っていない保険金の受け取りは、贈与税の対象となる場合があります。
贈与税については以下で説明しています。
保険の解約金の利益の計算方法
一時所得には最大50万円の「特別控除額」があるので、解約返戻金がすべて課税されるわけではありません。一時所得の金額は、以下の計算式で算出します。
一時所得=(解約返戻金)-(払込保険料)-(特別控除50万円)
解約して得た利益が50万円以下であれば一時所得の金額は0円となり、所得税はかかりません。
また、一時所得がプラスになった場合でも、この一時所得の金額をさらに「2分の1」にしたものが課税対象となります。
課税対象となる一時所得= 一時所得 × 1/2
例)解約返戻金が300万円で、払込保険料が200万円だった場合
(300万円ー200万円ー特別控除50万円) × 1/2
=25万円(課税される一時所得)
解約金の控除証明書はいつ発行される?
確定申告が必要かどうかを確認するには、解約返戻金と払込保険料の総額を知る必要があります。
払込保険料がある場合は、10月〜11月頃に保険会社から「控除証明書」が送付されます。
保険会社によっては電子交付サービスを利用できる場合があります。詳しくは、契約している保険会社に確認しましょう。
保険の解約金を確定申告しないとどうなる?
確定申告が必要なのに申告しないと、申告漏れと確認され、あとから税金や加算税などが発生する場合があります。
- 必要な確定申告をしなかった場合、無申告加算税がかかることがあります。
- 本来の納期限までに税金を納めていない場合、延滞税がかかることがあります。
申告期限を過ぎた場合の対応については以下で説明しています。
確定申告で準備するもの
- マイナンバーカード(e-Tax送信に必要)
- スマホ(「マイナポータルアプリ」をインストールしておく)
- 保険会社から届く支払明細
- 払込保険料がわかる書類
- 勤務先の源泉徴収票(会社員の場合)
- 各種控除証明書
- 還付(返金)用の振込先銀行口座
確定申告の手順
確定申告書は、国税庁WEBサイト「確定申告書等作成コーナー」で作成・送信できます。スマホを使って、マイナンバーカードで本人確認する方法が便利です。
確定申告手順については以下で説明しています。
まとめ
- 保険の解約金や満期返戻金の利益は、一時所得として扱われる場合があります。
- 解約返戻金から払込保険料を差し引いた利益が50万円以下なら、一時所得の金額は原則0円です。
- 源泉分離課税の対象になる保険は、受け取り時点で課税が完結するため、確定申告できない場合があります。