国会とは?
国会(こっかい)とは、日本国憲法によって「国権の最高機関」「唯一の立法機関」と定められた、国民を代表する機関です。国民から選ばれた国会議員が集まり、法律をつくったり、国の予算を決めたりする場所です。
国会議事堂で開かれる会議のイメージが強いですが、実際には法案の作成・調査・委員会での議論など、目に見えにくい仕事も多くあります。
- 国民が選挙で国会議員を選ぶ
- 選ばれた国会議員(衆議院・参議院)が法律・予算を決める
- 内閣・各省庁が実行する
国会の主な役割
国会の役割は法律づくりだけではありません。代表的な役割を整理すると次のとおりです。
| 役割 | 内容 |
|---|---|
| 立法 | 法律の制定・改正・廃止 |
| 予算の議決 | 国の1年間の予算を決める |
| 条約の承認 | 内閣が結んだ国際条約を承認する |
| 内閣総理大臣の指名 | 国会議員のなかから総理大臣を選ぶ |
| 内閣不信任決議 | 衆議院が内閣を信任しない決議を行える |
| 国政調査 | 政治や行政の運営について調査する |
| 弾劾裁判 | 不適切な裁判官を辞めさせる裁判を行う |
衆議院と参議院の違い
国会は衆議院(しゅうぎいん)と参議院(さんぎいん)の二院制(にいんせい)で運営されています。同じ議題を別々の院で審議することで、慎重さと多角的なチェックを確保するためです。
| 項目 | 衆議院 | 参議院 |
|---|---|---|
| 議員定数 | 465人 | 248人 |
| 任期 | 4年(解散あり) | 6年(3年ごとに半数を改選) |
| 被選挙権 | 25歳以上 | 30歳以上 |
| 選挙制度 | 小選挙区比例代表並立制 | 選挙区+比例代表 |
| 解散 | あり | なし |
任期が短く解散もある衆議院は、そのときどきの民意を反映しやすい院とされ、いくつかの場面で参議院より優先されます(衆議院の優越)。
国会の種類
国会は1年中いつでも開かれているわけではなく、開かれるタイミングと目的によって3つに分かれます。
通常国会(常会)
毎年1月に召集(しょうしゅう)され、会期は150日間です。新年度の予算を中心に審議します。
臨時国会(臨時会)
内閣が必要と認めたとき、または衆参どちらかで議員の4分の1以上の要求があったときに召集されます。災害対応や補正予算など、緊急の課題を扱います。
特別国会(特別会)
衆議院解散後の総選挙のあと、30日以内に召集されます。最初の重要な仕事は内閣総理大臣の指名です。
法律ができるまで
法律案は、議員が提出する議員立法と、内閣が提出する閣法(かくほう)の2種類があります。法律になるまでの流れは次のとおりです。
- 法律案を衆議院または参議院のどちらかに提出
- 担当する委員会で詳しく審議し、質疑・採決を行う
- 本会議で議決する(過半数の賛成で可決)
- もう一方の院に送られ、同じく委員会と本会議で審議・議決する
- 両院で可決されると法律が成立し、天皇が公布する
衆議院と参議院で議決が異なる場合は、両院協議会(りょういんきょうぎかい)を開いたり、衆議院で3分の2以上の多数で再可決すると法律になる仕組みもあります。
委員会と本会議
実際の議論の中心は、テーマごとに分かれた委員会です。本会議で全議員が一度に議論するのは難しいため、専門の委員会で詳しく審議します。
- 常任委員会:内閣・財務金融・厚生労働など17の分野ごとに常設
- 特別委員会:必要に応じて設置される(災害対策、政治倫理など)
- 本会議:すべての議員が出席して採決する場
国会議員の役割
国会議員は、地元や全国から選ばれた国民の代表です。主な仕事は次のとおりです。
- 法律案や予算案の審議・採決
- 委員会での質疑や政策提案
- 内閣や省庁への監視(質問主意書、国政調査など)
- 地元の声を国政に届ける陳情・要望への対応
暮らしへの関わり
国会で決まったことは、私たちの暮らしに直接影響します。
- 税金(所得税・消費税など)の制度変更
- 年金・医療・介護など社会保障の見直し
- 教育・保育の制度や予算
- 最低賃金や働き方ルールの変更
- 災害時の補正予算の成立
ニュースで「○○法が成立」「補正予算が可決」と聞いたときは、自分の生活のどこに関係するかを意識すると、政治・経済の話が身近になります。
まとめ
- 国会は、国民の代表が集まり法律や予算を決める「唯一の立法機関」です。
- 衆議院と参議院の二院制で慎重に審議し、通常国会・臨時国会・特別国会の3種類があります。
- 法律案は委員会と本会議の議決を経て成立します。
- ニュースで国会の議論を見るときは、自分の暮らしへの影響を考えると、政治と経済のつながりが見えてきます。