投資信託とは?
投資信託(とうししんたく)とは、多くの人から集めたお金をひとつにまとめ、運用の専門家が株式や債券などに分散して投資する金融商品です。「ファンド」とも呼ばれます。
ひとつの商品を買うだけで、自然に複数の銘柄に分けて投資できることが大きな特徴です。少額からはじめられるため、投資が初めての人の入り口として広く使われています。
ポイント
投資信託は「複数の銘柄を詰め合わせた箱」を買うイメージです。1本の投資信託を買うだけで、何十〜何千もの株や債券に少しずつ投資できます。
投資信託のしくみ
投資信託は、3つの専門会社が役割を分担して運営しています。
- 証券会社・銀行:投資家への販売・口座管理・分配金の支払いを担当します。
- 運用会社(投資信託委託会社):どの株式や債券に投資するかを決めて、運用を指図します。
- 受託会社(信託銀行):投資家から集めたお金を、自社の財産とは分けて保管・管理します。
集めたお金は受託会社(信託銀行)が分けて管理しているため、販売会社や運用会社が万が一破綻しても、投資した資産そのものは守られるしくみになっています。
補足
投資信託の値段は基準価額(きじゅんかがく)と呼ばれ、1日1回更新されます。株式のように、その日の中で値段がリアルタイムに動くわけではありません。
投資信託の主な種類
投資信託は、「何に投資するか」と「どう運用するか」で分類されます。
投資先による分類
- 株式型:国内外の株式に投資。値動きが大きいが、長期では高めの収益が期待できる
- 債券型:国や企業が発行する債券に投資。株式より値動きが小さい傾向
- バランス型:株式・債券・不動産(REIT)などを組み合わせる
- 不動産投資信託(REIT):オフィス・住宅・商業施設などの不動産に投資
運用方針による分類
- インデックス型:日経平均やS&P500などの指数(インデックス)と同じ値動きをめざす。コストが低い傾向
- アクティブ型:指数を上回る成果をめざして、運用会社が銘柄を選別する。コストはインデックス型より高め
補足
「指数(しすう)」とは、市場全体の値動きを示す目印です。たとえば日経平均株価は東京証券取引所の代表的な225銘柄の平均的な値動きを表します。
投資信託にかかるコスト
投資信託にかかる主なコストは3つです。
| 費用の種類 | 支払うタイミング | 内容 |
|---|---|---|
| 購入時手数料 | 買うとき | 販売会社に支払う手数料。無料(ノーロード)の商品もある |
| 信託報酬(運用管理費用) | 保有中、毎日 | 運用や管理にかかる費用。基準価額から自動的に差し引かれる |
| 信託財産留保額 | 売るとき | 解約時に投資信託の財産から差し引かれる費用。かからない商品もある |
特に注目したいのが信託報酬です。年率0.1〜2%程度の幅があり、長期で保有するほど差が大きくなります。
注意
同じ指数に連動するインデックス型でも、信託報酬には差があります。長期投資ではコストの低い商品を選ぶことが基本です。
投資信託のメリット
金融庁では、投資信託の特徴として次のような点を挙げています。
- 少額から始められる(ネット証券では月100円〜)
- 株式・債券・地域など、1本で分散投資ができる
- どの銘柄をいつ売買するかなど、運用は専門家にまかせられる
- NISA・iDeCoの非課税制度と相性がよい
ポイント
「長期・積立・分散」のすべてを実践しやすい商品が投資信託です。NISAのつみたて投資枠は、長期の積立・分散投資に適した投資信託に対象が絞られています。
NisaやiDecoについては以下で詳しく説明しています。
注意したいリスク
投資信託は預貯金と違い、元本保証はありません。投資先の値動きや為替の変動により、購入時より値下がりすることがあります。
主なリスクは次のとおりです。
- 価格変動リスク:投資先の株式や債券の値段が変わるリスク
- 為替変動リスク:外国の資産に投資する場合、為替レートの動きで価値が変わる
- 信用リスク:投資先の企業や国が支払いを行えなくなるリスク
- 金利変動リスク:金利の動きで債券の価格が変わる
注意
「元本保証で高利回り」「必ず儲かる」といった説明をする投資信託は存在しません。販売資料の交付目論見書でリスクと費用を必ず確認しましょう。
始めるときの基本ステップ
投資信託を始める一般的な流れは次のとおりです。
- 証券会社で口座を開設する
ネット証券は手数料が低く、取扱商品が多い傾向です。NISA口座も同時に申込めます。 - 目的と金額を決める
何のためのお金か(老後・教育費など)と、毎月いくら積み立てるかを先に決めます。 - 商品を選ぶ
インデックス型の低コスト投資信託が、初めての一歩としてわかりやすい選択肢です。 - 積立設定で続ける
自動積立に設定すると、相場の動きに左右されず続けやすくなります。
NisaやiDecoについては以下で詳しく説明しています。
まとめ
- 投資信託は、少額から専門家にまかせて分散投資ができる金融商品です。
- NISAやiDecoとも相性がよく、長期・積立・分散の入り口として広く使われています。
- コストとリスクを確認したうえで、生活資金とは別の余裕資金で、無理なく続けることが大切です。
参考・出典
- 投資の基本|金融庁
- NISA特設ウェブサイト|金融庁
- 資産運用立国について|金融庁
- 金融庁「基礎から学べる金融ガイド」(PDF)